漫画制作で私が「やらないこと」

週刊連載 × 育児 = 時間がない
自分の 健康と息子との時間捻出 するために、
漫画制作を効率化させるのが、今の私にとっての重要課題です。
そこで今回は、私が 時短のために意識的に決めたこと を紹介します。
漫画はこだわればいくらでもこだわれます。
過去に投稿作品を描いていたときも、誰に頼まれたわけでもないので
1作品を描き上げるのに年単位で時間がかかっていました。
(最初は「漫画を書き上げる」ことが第一関門なんですが…)
しかし、プロになった今は一週間でカラー漫画をP18仕上げなければいけません。
スピード重視のために目をつぶっている部分は めちゃくちゃあります。
でも時間は有限です。1日24時間しかありませんので、出来ることは限られます。
ようは、「やらないことを決める」ことです。
今回は根性論ではなく、この際自分の許容できる範囲で「減らせる作業は減らす」 ことで、
時間を作り出すテクニック(?)です。
このブログでは、基本的にデジタル作画についてのテクニックをご紹介します。
①下描きをしない
前回の一週間スケジュールを見て、お気づきの方もいるかもしれませんが、
私は「下描き(ラフ)」という工程がありません。
普通なら、
1. キャラのラフを描く
2. 下描きをする
3. ペン入れ
という工程がありますが、私は 「キャラクターの3Dモデルを置いたら、そのまま直にペン入れ」 します。
たしか50話くらいまでは3Dモデルを置いてから、下描きをしていました。
でも途中でふと気づいたんです。



直で描いたほう早くね…?
デジタルなら、ペンで描いた後でも
いくらでも修正できるので、ラフとペン入れの工程を一体化 させました。
結果、1日分の作業が短縮されました。
「下描きをしない」も、はっきりいって大概な力技で、全く参考にならないかもしれませんが、
でも、一度「無理・出来ない」という思い込みをとっぱらって、思い切ってやってみると 案外出来たりします。
デジタル作画は いくらでも修正できますので、一度やってみると作画の時短になるかもしれません。
試してみるのはノーリスクですので、時短になる可能性があるなら、やってみる価値はあります。
ですが、最近気付いたデメリットがあります。
ルーティン化しすぎて、キャラクターが人形化してしまい、感情移入しづらい顔になってきてしまいました。
正直、キャラクターの顔だけは下描きした方がいいかもしれません。
②3Dモデルを活用する
私は 3Dツールをフル活用 して、できる限り効率化を図っています。
今回は 具体的にどんな3Dツールを使っているのか? を紹介します。
私は構図を決める為にCLIP STUDIOの3Dキャラクターモデル を使っています。
3Dモデルのポーズをさせるのも最初は手間だし、慣れが必要ですが、
どうしようもない状況が続いて、50話くらいやれば それも慣れます。
3Dモデルで好きにポーズを付けられるようになれば、
ポーズを探す時間も省けますし、ポーズ素材に課金しなくても済みます。
また、背景も「絶対描かない」くらいの気持ちで、3D素材をフル活用します。
詳細は別記事でも紹介しますが、とにかく時間を短縮するために「やらないこと」を増やす ことが大事です。
④背景は描かない
そもそも「漫画背景を描く」というのは、ものすごい専門性のある職人技であり
もちろん手間も時間も費用も莫大にかかります。
さらに私はWEBでカラー漫画を描いていますので、「色を塗る」というプラスαの手間が乗ってきます。
ということは、プラスαでカラーリングのスタッフさんも必要になってきます。
連載当初は
- 自分で描く
- アシスタントさんに描いてもらう
- CLIP STUDIOのモノクロ3D素材を使う
などで背景をモノクロで入れ、それに色を塗るという対応していましたが…



…最初からカラーの背景3D素材を使った方がいいのでは…?
という結論に至り、現在は フルカラーの3D素材サイトで背景素材を購入 して使用しています。
そもそも背景を描けるアシスタントさん自体が 激レア です。
今は子供を育てるのことで精一杯で、アシスタントさんを育てる余裕はないですし、
いっそ 「3D素材に課金する方が早い」 ので、今は完全にこのスタイルに切り替えました。
⑤ 3Dモデルは自作しない
最近は 3Dモデルを自作する漫画家さん もいらっしゃいますが、
私には 学習コストが高すぎる ので、基本的に 既存のものを購入して使っています。
「お惣菜を買ってきて、アレンジ料理を作る感覚」 です。
子供は迎えにいかないといけないし、晩御飯も用意しないといけないし⋯
とにかく余裕がないので、細かいこだわりよりも とにかく時短 を優先しています。
3Dモデルなどの細かい使用方法等は、今後記事に出来たら良いなと思っています。
まとめ
・ 「下描き」をしない。
・ キャラクターは「CLIP STUDIO」の3Dモデルを活用。
・ 背景は3D素材を購入し、描かない。
・ 3Dモデルの自作はせず、既存のものを編集して活用。
結論:時短の為には思い込みを捨て、思い切って工程見直し、「やらなくていいこと」をどんどん減らす のが重要です。そのために3Dツールの活用が鍵です。
次回予告
↑ これが誰の参考になるのか不明すぎますが…。
次回は 「AIツールを活用して、さらに時短する方法」 について詳しく紹介します!
ご興味ある方は、ぜひチェックしてみてください。
それでは、次回の更新で ✋✨
コメント